=黄金の刻=OP01-03 ( No.74 ) |
- 日時: 2015/10/04 22:30
- 名前: 位坂敏樹(misaka) ID:Y1qF6NQc
- 大変お待たせしましたが、OPを投下します。
OP1.ローマ=ヴィッセルの葬儀/ノイシュ・バーンスタイン(PL:でるたぁ) 1年前、君の偉大なる師匠であるローマ=ビッセルが亡くなった。彼は晩年こそ多くの時間を病床にて 過ごすこととなったが、それでも彼は人間としては非常に高齢で家族と子孫、そして弟子にも恵まれ、 最期は満足な笑顔を浮かべており天寿を全うしたと言えるだろう。”黄金の時計”の僧侶でもある 老ダーン=フォシムスが執り行った葬儀には”黄金の時計”の他のメンバーを含め多くの者が参列し 彼の死を悲しんだ。
君はローマ=ビッセルの一番弟子だったこともあり、彼の財産の整理や弔問者達への対応に忙殺されて いたが、それでも”黄金の時計”の錬金術師ティールガン=フリンの見せた何とも言えない、まるで 汚らわしいモノでも見るかのような表情だけは今でも記憶に残っている。
そして、師匠が残した多くの遺産を処分した君に、”黄金の時計”のリーダーである ”烈火の”ヴェルス=クランデルは師匠が所持していた時計の小片を手渡した。 「ビッセルはこれを私に返却すべきだと考えていたようだが、これは君が持つべきだろう …受け取ってくれるかね?」 二つ名の如く、炎のような情熱に気圧され君はそれを受け取ってしまったが、君は今でも迷っている。 果たして、自分はこの時計を受け取るのに十分な経験を積んでいるのだろうか? と。
そして先日、奇妙な縁で繋がりを持った仲間達と共に冒険をする君の元にヴェルスからの手紙が届いた。 その内容は師匠の代わりとして、年に一度の”黄金の時計”の冒険に参加してくれという要請だった。 君は時計の小片を返却すべきではと迷いながらも、タルドールの港町カソミールへと向かった。
OP2.ルエルサの懊悩/アートン・シープビル(PL:シロウ![^皿^]) アブサロムからカソミールへの海路での旅は穏やかに過ぎ、さりとてする事も無い君達は船上にて 暇を持て余していた。アートンは”金箔都市”オパーラより姿を消したかつての友人ルエルサのことを 思い出さずにはいられなかった。ルエルサは出自こそオパーラの名門貴族のそれであったが、タルドール人 じみたところが少なく、些か融通が利かない部分こそあったものの、身分種族分け隔てなく接し、高潔で 剣の腕が立つパラディンの名に相応しい女性だった。軍役にあった君は彼女のかつての部下であり、 彼女に惹かれ行動を共にするのにはそう時間は掛からなかった。
しかし、その発言から敵も少なくなく、中でも老貴族達の逆鱗に触れてしまったことで彼女は ヴァーデュランの森の警備任務へと左遷されることとなる。危険な生物達、受け入れられない提案、 そして乏しい財政の中で君は彼女を支え続けたが、ある日ルエルサは戦闘の中で大きな負傷を負ってしまう。 その時から彼女は時折奇妙なことを口にするようになった。既に死した者の名を呼んだり、逆に 生きている者が死んだかのように話したり。心労と判断され、最寄りの救護院へと送られた彼女は 君に会った時、ここ何週間も青い空が拝めないことを嘆いていた。
その1ヶ月は真夏の晴天であったことを冗談交じりに伝えると、蒼白となった彼女は君との面談を 打ち切ってしまった。そして、その日を境にルエルサは姿を消した。
最近、カソミールの付近でルエルサに似た女性の噂を聞いた君は、彼女に再び会えるのではないかとの 淡い期待を抱いて仲間の旅に同行したのだった。
OP3.獅子身中の牙/エステル(PL:現人虫) その一族の当主はタルドールの黄金期には勇猛なる将軍として知られていた。しかし、今では誰も名も 知られぬその者は”饒舌卿の遠征(the Even-Tongued Conquest)”戦役時の派兵途中にヴァーデュランの森 にて行方不明となり、結果として軍の展開が遅れたことでタルドールはガルトとイズガーという2つの 植民地を失う事態に陥り、一族も臆病者の誹りを受けあらゆるものが奪われ、以来名誉が挽回される 機会は与えられずにいた。
そして一族の再興をもたらす為の養子として迎え入れられ、期待通り少なからぬ武勇で名を知られる ようになったエステルに先祖の名誉を晴らす機会を持ちかけてきた者が居た…タルドールの暗部、 ”獅子の刃”である。彼らは君に失踪したかつての将軍がヴァーデュランの森で何かと遭遇したことを伝え、 その手掛かりを入手したならば一族の復興に手を貸そうと提案してきた。エステルにはそれを断る理由もなく、 彼らの提案を受け入れた。但し、半年程前よりヴァーデュランの森では失踪事件や奇妙で獰猛な生物が 発見されており、探索には危険が伴うことも教えられる。
そこで、彼らよりかつてヴァーデュランの森で木の数を数える役割へと左遷された後、心神喪失し治療院へ と送られた後、ルエルサをカソミールの付近で発見したという情報を与えられ、これをアートンへと伝えて 彼を同行させることに成功した。
船上でそんな経緯を思い返していた君に、マストに登っていた船員からの声が掛かり、にわかに周囲の 船員達が慌ただしく動き出す。やがて、君の目にも水平線に浮かぶアヴィスタン大陸の陸地と都市の輪郭が 見えてきた。
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